ニコニコ動画、Pixiv、Twitterを筆頭に、ウェブ・サービスは無数のコンテンツを吐き出し、散逸と拡散を繰り返しながら人々の人格と精神の構造に巨大な変革をもたらした。「カオス*ラウンジ」は、その渦中に生まれ、今も生成と分散を繰り返しながら自らを書き換え続ける破滅の運動、即ちアートである。
異常のゲーム廃人・梅ラボ、人力SNS・藤城嘘、ヘタレ批評家・黒瀬陽平らによって立ち上がったアート・プロジェクト「カオス*ラウンジ」による現実をないがしろにしたインターネットでの活動が、同じくインターネットを介した悪ふざけエンジニアリングを続ける情報狂者=ギークらに観測され餌食になるのは当然の結果だった。 黒瀬陽平は告白する。
「破滅から逃れることは難しかった。その活動は、僕の大好きなインターネットそのものだったから」
2010年、「カオス*ラウンジ」は「破滅」と邂逅する。
渋谷NANZUKA UNDERGROUNDに建立された「破滅*ラウンジ」はとても大きな間違いにより数多くの来訪者に恵まれ、メディアを騒がせ、その全てを平等に破滅させてしまった。調子にのったギークたちは現実とインターネットの区別がつかないため、ウェブサイトにアクセスする気軽さで国外を破滅させる決断を下した。
カオス*ラウンジ in 台湾
我々は混乱し、さらに、さらに破滅する。